蔵王山麓ゆるく往く

旅行やメカを中心に、私の気に入ったモノや事のべた褒めレビューを書き殴ります。

祝・開通! 国道400号 下塩原バイパス 遅ればせながら通り初め記

近況報告ですが先月、塩原に帰っていました。

GWなので帰省もとい旅行で一泊、立ち寄りです。

 

4月頭に那須塩原市を離れたわけですが、一つやり残したことがあったので…

 

 

「下塩原バイパス」通り初めです。

 

前記事のとおり、開通1週間前に現地視察に行ったのが最後で、

zaoukama.hatenablog.jp

開通週には色々と予定が合わぬまま、通り初めできずに引越してしまったわけです。

 

2022年のGWは色々とあり、塩原入りは6日夕方、西那須野塩原ICから塩原温泉を目指しました。

 

さあ、新道の走り心地はどんなものでしょうか…。

 

2022/5/7~8 下塩原バイパス走行記

国道400号を登坂していき、がま石トンネルを通過。

先に言いますと、がま石トンネルの塩原側は右直角カーブだったものが十字路になりました。

 

麓側から走っていくとトンネル出口手前から右折車線が始まる格好です。
カーブの先なので見通しは良くなく、右折車線が詰まって車列が伸びていた… なんてことには注意しましょう。あまり無いとは思いますが。

 

そして出口。

上記の通り、かつては右屈折でしたが…

がま石トンネル 塩原行き 塩原側出口

直  進  解  禁

なお大網エリア(湯守田中屋さん、箒川ダム、他)に行くには、写真中の軽バンのように右折して、これまでのルートへ行く必要があります。

 

「留春大橋」を渡り、

留春大橋

 

 

「潜竜峡トンネル」を通り、

潜竜峡トンネル

潜竜峡トンネル

 

 

「夕の原橋」を渡り、

夕の原橋 走行

 

 

元の道路と合流です。

下塩原バイパス終点

 

 

…すごいあっけない。

 

つまりは、走りやすい!

 

そして、このバイパスが出来た区間(がま石トンネル~しおばら千二百年物語)の走破時間も圧倒的に短縮されました。

車載動画もあるので、そのうち所要時間についてもある程度定量的に比較してみましょう。

 

塩原温泉側 新・旧道接続点

ここでお待ちかね(!?)、道路改良跡シリーズのお時間です!!!

とは言いますが、どのような手の入れ方をしたかは前回記事に詳しいので、ここでは割愛させていただきます。

 ↓ 前回記事 ↓

zaoukama.hatenablog.jp

 

「しおばら千二百年物語」付近でササっと新旧比較していきましょう。

 

夕の原橋・潜竜峡トンネルを望む。

夕の原橋 2019年
夕の原橋 2022年2月
左:2019年6月 右:2022年2月
夕の原橋 2022年3月
夕の原橋 2022年5月
左:2022年3月中旬 右:2022年5月

 

逆方向。夕の原橋を背に、写真左手が塩原温泉方面。

夕の原付近 2019年6月
夕の原付近 2022年5月
左:2019年6月 右:2022年5月

 

今度は新道を挟んで向かい側から、塩原温泉方面を望んで。直線道路だった頃このアングルで撮ってなかったのは反省。

夕の原付近 2022年3月中旬
夕の原付近 2022年5月
左:2022年3月中旬 右:2022年5月

 

比較写真はこんなところです。

 

なお、がま石トンネルの交差点付近は、なかなか生身では行きづらく比較写真はありません…

 

 

ちょっとした考察

ところで、“目的地が塩原温泉、つまりは観光地” という見方をすれば、必ずしも早く着くのが良いというわけでもありません。

おまけに、バイパスはその区間の半分以上がトンネルです。車窓を楽しむことはできません。
前後の橋からの眺めだったら、その景色はとても美しいものですが、全体的には旧道のほうが景色は圧倒的に良いともいえます。

国道400号旧道

2022/5/7 車載動画より。塩原温泉から西那須野方面へ山を下る方向で、この景色を見ながら走ると “塩原温泉を後にする” という名残惜しさが増してくるような気がする。。。

 

しかし、この道路(旧道)は渓谷の断崖にへばり付くように通されています。
こうした道路では大雨や地震の際、落石・がけ崩れが懸念されます。これは道路管理上、大きなリスクといえます。実際、走行していて見える範囲でも、コンクリート吹き付け、落石防止ネット、金属フェンスなど、あらゆる落石対策が講じられているのが見受けられました。

落石対策・がけ崩れ対策で一番最初に考えるべき手段は「そもそも、そういうところを避けて道路を通す」ことです。トンネル化は、全くその通りの手法であり、落石や崩落のリスクを根本から解決します。起こってほしくはないですが万が一の大災害時も、下塩原バイパスが持ちこたえて「命の道」として働いてくれることでしょう。

 

もっとも、下塩原バイパスの場合は旧道が廃止だとか通行止めだとかになったわけではありません。景色を楽しみながら塩原ドライブ・ツーリングを満喫するには、旧道を快走するというGoodな選択肢も残されています。

 

「命の道」も「観光道路」も、どちらもあって良いものです。うまく使い分けて、両方とも活用していきましょう。

そして、両方の道路が、塩原地区の生活向上と、塩原温泉の観光振興と、その両方に大きな役割を果たし続けていくことを、引き続き期待しています。