新潟は上越に引っ越して来たからといって、必ずしも越前・越中方面*1に足繁く通うとは限らない。そう思っていたのですが……
結構な頻度で大阪や名古屋に行く羽目になったので、振り返ればそこそこの回数、通過だけはしていたことになります。
さて、北陸廻りで名阪方面へ行くとき、当然ながら特急「サンダーバード」「しらさぎ」には大変お世話になりました。
新潟は上越に引っ越して来たからといって、必ずしもサンダーバードにわざわざ乗り鉄やりに行くとは限らない*2。そう思っていたのですが……
結構な頻度で大阪や名古屋に行く羽目になったので、振り返ればそこそこの回数、乗車していたことになります。
「これでサンダーバードも乗り納めか」と思いつつ下車した、その数カ月後に何故かまた乗ってる、を繰り返し。
今度こそ特急で金沢を出入りすんのは最後だろか。 (@ 金沢駅 in 金沢市, 石川県) https://t.co/7TSBb6PCVa pic.twitter.com/8hxAZg7ZH4
— 蔵王の御釜 (@Kamashuki) 2023年11月4日
去年11月に京都からの帰りに乗ったのが最後かなと思っていました。
しかし、先月2月に京都に行く予定が突然生えてきたので、今度こそ、n度目の正直で、乗り納めに行ってきました。
という報告になるはずだったのですが……
令和6年2月17日。幻の乗り納め
この日もまた、北陸廻りで京都へ。
いつものように、上越妙高駅始発便の“北陸新幹線”はくたか591号で金沢へ向かっていました。が、金沢駅到着直前の車掌さん放送で「サンダーバード号は信号トラブルのため遅れが出ています。」と。なんだか雲行きが怪しくなってきました。
7時38分、定刻通り金沢駅で下車。朝ご飯を買いに新幹線改札を出ると、在来線改札が乗客でごった返していました。
発車案内をよく見ると、30分前のサンダーバードがまだ出発していません。
それから間もなく、乗車予定の1本前のサンダーバードが「運休」になったとのお知らせが。
これ当分動かないな、直感でそう思いました。
鉄道の「信号トラブル」というのは、単なる信号機の故障のみならず“レールが折れた”ことが原因であることがあります*3。
最悪の場合は半日単位で運転見合わせ、になることも……。
さて、旅程によっては運転再開をもう少し待っても良いのですが、今回ばかりは悩みどころです。
京都競馬場 第11レース 京都牝馬ステークス
これを観に行くのが今回の旅行の絶対目的でした。
そもそも何故に名阪方面への旅行が、時として突然に発生していたのかというと、推しの馬の出走が決まるたび「じゃあ観に行かねば」と足を向けていたからなのです。
一口出資馬はともかく、どこかの名古屋走りお嬢様のせいで……
今回の場合は、本来のサンダーバードに乗っていれば昼前に京都競馬場に着く旅程。最 悪でも、14時過ぎには到着していることが必須でした。
推しの姿を間近で見るため、パドックの陣取りから始めなければいけないからです。
今すぐ、せめて2時間以内くらいに乗車便が出れば良いのですが。
この時点で発車時刻の保証は無く、また前の便も未発車なので乗車便の発車がさらに延びることも分かりきっています。
サンダーバード乗り納めを諦めてでも、まずは京都へ行かなければ。
時刻は8時前。スマホを取り出し、代替として考えられるルートを調べることに。
①富山に戻って特急「ひだ」
→名古屋14時着。ちょっと間に合わんね……
②京都・大阪方面の高速バス
→次は昼の発車!? 便数少ねぇな。まあサンダーバードには勝てないか。
③何でも良いので高速バス
→!!!!
名古屋行きの高速バスが8時半に出ることが判明。12時名古屋着なら間に合いそう。
とりあえず高速バス案内所へ急ぎました。
空席残ってた、確保!!
バスの発車時刻までは、まだ「サンダーバードに戻る」という選択肢も残ってはいました。特急券の払い戻しはしていないので*4、一縷の望みをかけて改札付近をうろうろ。
しかし結局、最低限京都には確実に着ける方法を取ろうと決断。発車時刻を迎えるバスに乗り込み、サンダーバード乗り納めはここに幻となりました。
ちなみに高速バスの発車後に、乗るはずだったサンダーバードも運休が決まりました。仮に後続便がそのあとすぐ運転再開したとしても、すし詰め自由席で永遠に立たされることは必至。そう言い聞かせて、バス旅モードに気持ちを切り替えました。
まあ、高速バスも凄く楽しいから良いものですけどね。
欲を言えば、窓際席から手取川橋リニューアル工事をよく見たかったけど、通路際席でも空いていただけ僥倖です。
結局、京都競馬場へは13時前に無事到着できました。
予定通り、パドックに陣取り*5、可愛いお馬ちゃんたちを眺めていました。
回想
それにしても今回は、高速バスが代替にならないかと速やかに発想し、調査し、即断即決で座席確保する、この動きが実に上手くいきました。
twitterでもよく流れてくる「飛行機が止まった→新幹線分割発券なら迂回できる」「列車ホテルで車掌さんに詰めるのを横目に速攻でホテル取る」などといった移動強者ムーブ。果たして、知識だけ持ち合わせていたとしても、いざ“その場”でそこまで頭が回るか。
決して“移動強者”とも言えず、そして突発的な大規模旅程崩壊はこれが初めてだった自分ですが、移動強者ムーブの真似事がが良く出来たなと我ながら回想しています。
旅の目的が「明確に」決まっていたのも大きかったでしょう。
旅の目的がそれほど重要なものではない、あるいはブレブレだったならば、後先考えずに北陸本線の運転再開を待っていたと思います。おそらくサンダーバード乗り納めの方に天秤が傾いていたとも想像できます。
しかし、今回は「京都競馬場でメイケイエールちゃんの応援をする」ことが絶対でした。こちらが何より大事でした。もし高速バスが捕まらなかったとしても、富山に戻る選択肢を取っていたくらいに。そのほうが、最悪の最悪としてレース発走までに京都競馬場へ辿り着ける確率が高いと判断していたから。
基本的には、自分は風の向くまま気の向くままに旅をするタイプかなと思っています。今回みたいな「絶対に落とせない目標を持った」旅はあまり多くない気がします。そんな旅でトラブルシューティングの経験を積めたのは、今後の人生の糧になりそうです。
おまけ
京都競馬場のあとは名古屋から夜行で東京へ移動でしたが、こちらも乗り納めでした。
とはいえ初乗車なのですが。JR東海バス運行のエアロキング
さらにおまけのお知らせ
金沢発着の 北陸本線・特急サンダーバード・特急しらさぎ とお別れするのとタイミングを同じくして、自分も上越とお別れすることになりました。
2回目の転勤です。
来る4月、どこへ飛んでいくかは、新天地での記事(絶賛不定期更新中)をお楽しみに……!