以前に本ブログでネタにしましたよね。SD-Audio規格は終焉したと。
弊ブログのアクセス解析見てみると、元々たいへん少ないアクセス数のうちダントツトップが未だにこの記事なんですが。ごめんなさいSD-Audioをどうにか使おうって技術系記事じゃなくて単なる雑記なんです……。
セキュリティプログラム配信終了により、PCでは新たにSD-Audio管理ソフト(SD-Jukeboxなど)を使用開始できなくなっています。PCでSD-Audioを管理する手段は既に、事実上無くなっています*1。
自身の保有機材でも、SD-Jukeboxの使えたPCは既に破棄しており、SD-Audioに別れは告げていたはずです。
それでも使いたいならどうするか。
ハード単体でSD-Audioに対応する機器を調達してくれば良い。
ということになります。
そこで想定していた手段が、SDカード対応のPanasonic製ミニコンポ『D-dock』を調達してしまおう、というものでした。
これなら、SDカードスロットがついていれば無条件でOKなので、たとえ品番を把握していなくとも中古漁りにおいて大変わかりやすいです*2。
そんななか、ちょっと車で遠乗りした先のHARD-◯FFで偶然見つけてしいました……。
Panasonic SC-SX850
片スピーカー不調でジャンク¥4,400也。
どんな製品かといえば、2006年発売のHDDミニコンポです。
SDステレオシステム SC-SX850 商品概要 | オーディオ | Panasonic (2023/3/19閲覧)
CDから内蔵HDDへ最大8万曲を録音可能、もちろんCDDBから自動タイトル取得もできます*3。そして、録音した曲をSDカードへ書き出し。PC要らず!
これなら、今からでもSD-Audio沼にハマれます(?)
それでは、遊び始めてみるとします。
ジャンク品ということで、まずは無事に動くかどうか……。


無事に起動したようです。


CDの再生も至って正常*4。CDDBからの楽曲情報取得もできています。
CDからHDDへ、最大12倍速を謳う高速録音をしてみましょう。




9分のCDは2分弱で録音完了しました。
こんな感じで、何枚かCDを読ませていきました。
それと、取説見て気づいたのですが、この機種はなんと……
ネットワーク経由でPCやNAS内のWMA/MP3楽曲を取込む
機能がついておりました。
自身の楽曲ライブラリ、当然ながら配信で購入した楽曲が半数以上で、果たしてこれをどう焼き出すか悩んでいたところでした。
共有フォルダをセッティングできても、MP3への変換がなかなかの手間ですが、根性でやってしまいましょう。
まずは共有フォルダの作成。
今回はNASに入れてみましたが、ここで少々上手くいかなかった所が。
NASから取り込みの際は、“共有フォルダ名”を入力する際は最上位のフォルダ名を指定しないといけません。
自分は最初、いくらか深い階層のフォルダを設定しようとし、一度失敗しています。
そこで、NASの設定から新たに「mp3」フォルダを作成し、


ここで表示されているフォルダをコンポから指定しないといけない。コンポへ取り込む際は、その先でフォルダ選択画面が出て、楽曲を保存したフォルダを選べるようになる。
そこへMP3化した楽曲を放り込みます。
楽曲タグもきちんと付けっぱなしです。
そして、コンポ側での操作になります。




なんとか取込みが完了しました。


では、SDカードへ曲を書き込みましょう。
本機にはSD-Audioプレーヤー『D-snap』もドッキングできますが、こちらは充電・再生のみ。書込は本体のスロットに直接カードを挿入します。


……ではなく、SDカードスロット(右写真赤丸)に直接挿入しないと転送できません。
プレイリスト(アルバム・アーティスト・ユーザープレイリスト、等……)から曲選択あるいはプレイリスト単位で書込む曲を指定していきます。複数プレイリスト一括選択とか、全曲リストからの選択とかができないのが面倒。。。


ちなみに、CDから取込んだ楽曲はAACでの圧縮になる(左写真)。
PC取込楽曲は取込時の圧縮フォーマットのまま(右写真)。
書込完了も、特段メッセージとかは出ずサイレント終了。
最後に、SD-Audio対応のいろんなハードウェアで再生してみましょう。
令和の時代の楽曲をSD-Audioへ焼き出すことに成功した pic.twitter.com/NptInv7nrG
— 蔵王の御釜 (@Kamashuki) 2023年3月19日
さらにSD-Audio専用プレーヤーで令和の楽曲を再生した。(画面劣化して映らないけど、うまゆるのEDを再生中) pic.twitter.com/vCum0BSkf2
— 蔵王の御釜 (@Kamashuki) 2023年3月19日
無事に書込成功していました。
という具合に、平成が終わるよりも早くに幕を下ろし二度とできないと思っていた「最新の曲をSD-Audioに焼き出す」という儀式を、令和の時代に甦らせることができました。
尤も、D-dockほか対応機器を未だ大切に愛用されている方もいらっしゃるとは思いますが……。
自分の手元では、まずD-snapが一応まだ生きています。
そして、旧PCを捨てた後にやってきたカーナビがご覧のStradaなので、主に車載音楽でSD-Audioの使い道が復活していました。
この後も順次、PCからの転送もふくめて楽曲書出を加速していきたいと思います。
そんなわけで、皆様におかれても「偶然にもD-snapが手に入った」「突然ガラケーで音楽を聞きたくなった」「買った中古車のナビがStradaだった」などなど、“ある日突然SD-Audioを使わないといけなくなった!” なんてときには、中古ショップへD-dockを買いに行きましょう!!
……んなことある??
*1:SD-Jukeboxを使えるPCがまだ生きてるよ!って方は大事に使ってください。OS的にセキュリティ面がアレですが…
*2:ハード単体で対応している製品群は他にも、レコーダー“DIGA”がありますが、こちらは年式・機種が限られており捜索がなかなか困難です。
*3:内蔵データもしくはオンラインのGracenote®データベースより取得。但しネットワーク接続は有線LAN
*4:片方のスピーカーからの音が小さかったですが、これはジャンク販売時の状態説明の通り。簡単にテストして、恐らくアンプは無事でスピーカー側が壊れているのかと。単なる断線なら直せる気もするので追って調査してみましょう。